赤い糸。
珍しくゲームセンターデートなお二人。
「…相性、98パーセント……」
「わ、すごいね〜! 相性ばっちりってこと?」
「…だな」
「あはは、もしかして赤い糸で結ばれてたりして」
「古風なこと言うな、おまえ」
「うん? 古風なのかな」
「…たぶん」
「そうかなあ。そういえばね、いっそのこと見えちゃえばわかりやすいのになあとか思ったことない?」
「……べつに」
「珪くんはそういうの興味ないんだ? わたしはね、考えたことあるよ。左手の小指の先っちょに、ちょうちょ結びで可愛らしく結ばれた糸の先をたどって〜〜〜って」
「…すぐにほどける」
「へっ」
「…蝶結びじゃ、すぐにほどける……」
「あ……そっかあ」
「…だから」
「うん?」
「いったんほどく」
「ほ、ほどくの…?」
「(こくり)…で、結びなおす」
「……違う相手に…?」
「そうじゃなくて」
「じゃなくて?」
「固結び。ぐるぐる、巻き」
「あははは! たしかにそこまでしたら絶対に離れないだろうね〜〜」
「……ああ。……離さない……」
終。
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元ネタ→ゲーセン三回目デート。
王子、糸の先が主人公ちゃんにつながっていることは疑っていないらしい。
途中で糸ブチ切れないようにがんばれ〜〜〜(笑)
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